1960年代後半、強烈なダンスミュージックとして発生したと言われるロックンロールを、さらに激しく表現したハードロックというジャンルが生まれた。代表的バンドとして DEEP PURPLE や LED ZEPPELIN などが挙げられる。そしてそれをさらに激しくした BLACK SABBATH や BLUE OYSTER CULT などのバンドが現れるようになり、彼らの音楽が「ヘヴィメタル」と形容されるようになったのである。
しかし、そんなハードロックも大作志向や複雑化によって若者の手を離れてしまう。そこで彼らは自ら楽器を取り、自分達の思考・音楽を主張し始める。1978年頃のパンク全盛である。特に有名なバンドとして SEX PISTOLS が挙げられるが、こうして若者によってパンクミュージックが全盛を極めたのには、劣悪な社会情勢を背景としたいわば「はけ口としての音楽」としての側面があったのだそうだ。
しかし、そんなパンクの全盛も SEX PISTOLS の解散によって終焉を向かえ、音楽業界には新たな動きが見られるようになってくる。
これが N.W.O.B.H.M. つまり、イギリスを中心に巻き起こった一大ヘヴィメタルムーヴメントと呼ばれる現象だ。中心となったのは IRON MAIDEN や MOTORHEAD など、現代では正統派ヘヴィメタルと呼ばれるバンドたちだった。そしてその盛り上がりを後押しするように、初のメタル祭典である「モンスター・オヴ・メタル」が開催されムーヴメントは一気に加熱する。
そんな中 N.W.O.B.H.M. 勃発前から、自らヘヴィメタルバンドであると主張し続けていた JUDAS PRIEST が注目を集める。彼らはアルバム BRITISH STEEL の収録曲 METAL GODS より自らを「メタルゴッド」と名乗り、その重金属的サウンドと攻撃的な風貌で数々のバンドに影響を与えた。
しかしそのような繁栄はいつまでも続くものではなかった。メタル産業(リスナー)にある程度の"飽き"があらわれてしまったのだ。人々はより新しい音楽を求めるようになり、 NIRVANA を中心とするグランジ・オルタナという初期ヘヴィメタルにみられる轟音・騒音的ジャンルを極めたバンドが人気を集め、ヘヴィメタルは徐々に隅に追いやられていく。さらに様々な差別活動により「ヘヴィメタルは若者に悪影響を与える」という偏見が生まれ、ますます音楽界の影となってしまう。
何事もまず歴史から。学校でやる歴史の授業には興味が湧いてこないけれど、へヴィメタルの歴史というのなら話は別。というわけで、さっそく下の表をご覧あれ。 (ちなみに赤文字がジャンル、青文字が代表例のバンドを示してます)
なんだか無駄に長いけど、へヴィメタルが登場するほんの少し前からその後の話までを簡単にまとめるとだいたいこんな感じになるらしい。なお、B誌に同じような図があったそうなんだけど、見たこともないので「参照B誌」といっていいのかどうか…。
ともかく、これから上の図を参考にしながらヘヴィメタルの歴史を見ていくことにする。
2.ハードロックの全盛
「ヘヴィメタルの誕生」とはいっても、何もないところから突然発生するわけがない。やはりそこに至る道筋というものがある。それがイギリスにおけるハードロックの全盛だ(ではそれはどこからという話は端折る)。
1960年代後半、強烈なダンスミュージックとして発生したと言われるロックンロールを、さらに激しく表現したハードロックというジャンルが生まれた。代表的バンドとして DEEP PURPLE や LED ZEPPELIN などが挙げられる。そしてそれをさらに激しくした BLACK SABBATH や BLUE OYSTER CULT などのバンドが現れるようになり、彼らの音楽が「ヘヴィメタル」と形容されるようになったのである。
余談だけど、ヘヴィメタルという言葉は、70年代初期にレスター・バングスというアメリカのロック評論家がウィリアム・バロウズの小説「裸のランチ」の一節を引用してこの種の音楽を語ったのが最初と言われている。グッジョブ!
3.パンクミュージックの全盛
しかし、そんなハードロックも大作志向や複雑化によって若者の手を離れてしまう。そこで彼らは自ら楽器を取り、自分達の思考・音楽を主張し始める。1978年頃のパンク全盛である。特に有名なバンドとして SEX PISTOLS が挙げられるが、こうして若者によってパンクミュージックが全盛を極めたのには、劣悪な社会情勢を背景としたいわば「はけ口としての音楽」としての側面があったのだそうだ。
しかし、そんなパンクの全盛も SEX PISTOLS の解散によって終焉を向かえ、音楽業界には新たな動きが見られるようになってくる。
4.N.W.O.B.H.M.
全盛と後退を繰り返す時代の流れの中で、様々なバンドが様々な音楽スタイルとを構築していき、そしてハードロックともパンクとも異なる新たなカテゴリー「ヘヴィメタル」が明確な一つのジャンルとして誕生したのだ。そこから、メロディを重視するもの、スピードを極限まで追求するもの、イメージを重視するものなど様々なスタイルが出現し、その動きは世界にまで広がっていった。
これが N.W.O.B.H.M. つまり、イギリスを中心に巻き起こった一大ヘヴィメタルムーヴメントと呼ばれる現象だ。中心となったのは IRON MAIDEN や MOTORHEAD など、現代では正統派ヘヴィメタルと呼ばれるバンドたちだった。そしてその盛り上がりを後押しするように、初のメタル祭典である「モンスター・オヴ・メタル」が開催されムーヴメントは一気に加熱する。
そんな中 N.W.O.B.H.M. 勃発前から、自らヘヴィメタルバンドであると主張し続けていた JUDAS PRIEST が注目を集める。彼らはアルバム BRITISH STEEL の収録曲 METAL GODS より自らを「メタルゴッド」と名乗り、その重金属的サウンドと攻撃的な風貌で数々のバンドに影響を与えた。
また SCORPIONS や AC/DC らのアメリカでの成功によって、アメリカでもメタルが普及していった。特にロサンゼルスでは MOTLEY CRUE などのバンドが活躍し、L.A.Metalとよばれるジャンルが生まれるなどした。
5.激化と継承
そんなムーヴメントの中、ひたすらイメージを重視するバンドが現れる。イメージ戦略として悪魔崇拝をバンドスタイルとする、VENOM。彼らの音楽はひたすらに暴力的で、当時としては異常なほどのスピードを追求したものだった。その後 SLAYER や METALLICA などのフォロワーが現れ、スピードとヘヴィネスを追求したメタル、すなわちスラッシュメタルというジャンルが誕生した(後に彼らは、 MEGADETH ・ ANTHRAX とともにスラッシュ四天王と呼ばれることとなった)。
そしてそのような音楽スタイルを継承しつつ激化した、ハードコアと呼ばれるジャンルも誕生する。そしてさらにそのハードコアを基礎に、マシンガンのようなドラミングや歪みの激しいギター、メロディに乏しい咆哮型ヴォーカルなどを取り入れることでより激しいサウンドを作り出すバンド群が誕生する。それがデスメタルである。このジャンルは決してメジャーに出ることはなかったが、アンダーグラウンドにおいて急速に広まっていった。
また、デスメタルとよく似た音楽スタイルをもつものとしてブラックメタルというジャンルがある。このジャンルとデスメタルとの違いは、先にあげたような悪魔崇拝(主義)からくる白塗りメイクなどのイメージ性や、ひたすらに暗い音楽スタイルを持つということだが、音楽性による違いに明確な線引きはない。
6.更なる進化
このようなデスメタルは、マニアの間では需要があったのだが、まだまだ普及の幅はごく限られた範囲だった。しかしここで、衝撃的作品が発表される。メロディを捨てたはずのデスメタルに再びメロディを導入するという音楽スタイルで話題を呼んだ CARCASS の HEARTWORK である。この作品によってデスメタルというものが通常のHMリスナーにも受け入れられるようになり、またメロディックデスメタルという新しいジャンルを構築することとなったのである。
またこの動きはブラックメタルにも同様に見られ、シンフォニックデス(ブラック)メタルと呼ばれるジャンルまでもが登場することとなった。メロディックデスメタルに比べてやはり暗く重く、それでいて神秘的な響きのある音楽スタイルがその特徴である。
7.差別と後退
しかしそのような繁栄はいつまでも続くものではなかった。メタル産業(リスナー)にある程度の"飽き"があらわれてしまったのだ。人々はより新しい音楽を求めるようになり、 NIRVANA を中心とするグランジ・オルタナという初期ヘヴィメタルにみられる轟音・騒音的ジャンルを極めたバンドが人気を集め、ヘヴィメタルは徐々に隅に追いやられていく。さらに様々な差別活動により「ヘヴィメタルは若者に悪影響を与える」という偏見が生まれ、ますます音楽界の影となってしまう。
8.そして現在
先鋭的なものは徐々にしか受け入れられない、と相場が決まっている。しかしそのような逆境にも屈することなく、自分達のスタイルを維持してきたバンド達が日の光を浴びる時代がやってきた。これから先、ヘヴィメタルに対する偏見が払拭され、より広く認められるようになっていくことが期待される。
とまぁ、メタルはこうやって茨の道を歩んできたわけです。「なるほどー、じゃあまずは聴いてみようかな」と管理人の思惑通りの感想を持ってくれたらラッキー!
…以上、ヘヴィメタルの歴史でした。次はメタルのジャンル分類にてお会いしましょう!